ミルククレンジングの欠点★ここを知らずに買うのはちょっと待て!
華音(かのん) 現役エステティシャン&美容講師
現役エステティシャン&美容講師の華音(かのん)がミルククレンジングについてわかりやすく解説します!
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どのスキンケア商品の中でも、一番お肌に負担をかけるのがクレンジング。
重ね塗りしたファンデーションやしっかりしたアイメイクよりも、クレンジングが一番お肌を傷つけています。
しかも、最近は強い紫外線が年中降り注いており、お肌へのダメージが特に懸念されています。
そこで、今注目されているのが、お肌に一番負担の少ないミルククレンジング。
でも、買うのはまだ早いですよ!お肌に優しいミルククレンジングも、使い方によってはそれが欠点にもなってしまうからです。
目次
【ミルククレンジングの欠点】ミルククレンジングで落とせるメイクの限界
ミルククレンジングは、なめらかなテクスチャーでお肌に優しいのが特徴です。
洗浄力が高い油分や界面活性剤があまり入っていないので、その分メイクが落ちにくいという欠点があります。
落とせるメイクには以下のような限界があります。
~ナチュラルメイクの時~
オーガニックコスメなどのような自然派のポイントメイクやパウダーファンデーション、BBクリームなどを使っているナチュラルメイクの方は、ミルククレンジングで充分に落とすことが出来ます。
今流行りのすっぴんメイクも、ミルククレンジングで大丈夫ですよ。
~ポイントメイクがしっかりの時~
ベースはナチュラルメイクだけど、ポイントメイクはしっかりしたい時はありますよね。
ウォータープルーフのマスカラやアイライナー、落ちにくい口紅などもそうです。
そんな時は、先にポイントメイクをリムーバーで落としてから、ミルククレンジングを使うようにしてください。
ポイントメイクをミルククレンジングで落とそうとゴシゴシ洗うことは決してしないでくださいね。目元や口元は皮膚が薄いので、小じわや色素沈着などの老化が早まる原因になってしまいますよ。
~しっかりメイクの時~
夏などは特に汗でメイクが流れないようにウォータープルーフのファンデーションやリキッドファンデーションを使っている方も多くいると思います。
また、カバー力が強めの日焼け止めなども使いますよね。
こうなると、ミルククレンジングで全てを落としきることができません。
オイルタイプのクレンジングをおススメしますが、どうしてもミルククレンジングを使いたい時は、ウォータープルーフのファンデーションや日焼け止めを薄づけにし、小まめに塗りなおすということをしてくださいね。
【ミルククレンジングVSオイルクレンジング】お肌にとってはどっちが負担?
オイルクレンジングの賢い使用とミルククレンジングのうっかり使用
お肌には優しいけどメイクが落ちにくいミルククレンジングと、お肌には少々負担がかかるけれど洗浄力が高いオイルクレンジング。
どちらも一長一短ですが、お肌にとってはどちらが負担なのでしょうか?
オイルクレンジングを賢く使用
オイルクレンジングは、クレンジングの中でもお肌に悪いというイメージを持っている方が多くいると思いますが、賢く使用することで、その欠点を補うほどのメリットがあります。メイクや皮脂の油汚れ、そして大気中の汚染物質までも落とすことができる洗浄能力を持っているオイルクレンジング。
賢い使い方は以下の通りです。
オイルを手に取った時に水と混ぜて乳化させてから使うのがポイント。
オイルと水が混ざり合うと、白色のサラサラとした液体になります。
この状態になってからお顔にのせることで、メイク汚れに馴染みやすくなり、クレンジング後もオイルがお肌に残ることを防ぐことが出来ます。
皮脂量が一番多いとされるTゾーンからオイルを馴染ませるということも賢い方法です。
Tゾーンに優しく馴染ませ、時間が経つと汚れが浮いてくるのが分かりますよ。
洗浄力が高いので、約1分程度でクレンジングが可能になります。
お肌との接触時間が短いほど界面活性剤の影響が軽減されます。
クレンジングに時間をかけ過ぎずに、メイク汚れと余分な皮脂だけをキレイに洗い流すことができるのですよ。
ミルククレンジングでうっかり使用は・・・
ミルククレンジングの良くない口コミで一番多いのは、メイク落ちが悪いという点です。
「クレンジング乳液」と呼ばれているぐらい水分量が多いので、メイクを浮き上がらせるまでに時間がかかります。
メイクを急いで落とさないといけない時などは、早く落とそうと擦ってしまいます。
これでは、お肌へ一番優しいはずのミルククレンジングが、お肌への負担を与えてしまっていますよね。
また、ウォータープルーフやリキッドファンデーションなどしっかりとメイクをしている時にミルククレンジングを使用すると、落としきれずにお肌にメイクが残ってしまいます。
メイクがお肌に残った状態を続けていくと、吹き出物の原因にもなります。
自宅サロンに来るお客様にも、お顔をマッサージしていると髪の生え際やフェイスラインに小さなブツブツがある方が結構いらっしゃいます。
これは、メイクが十分に取れていないことによるものです。
マッサージやスクラブ、パックなどをしていくと、ポロポロと取れてツルツルなお肌に戻る人が多いですよ。
【ミルククレンジングVSオイルクレンジング】結論
クレンジングの全体的なイメージとして、オイルタイプはお肌に悪く、ミルクタイプはお肌に優しいというのがあるので、オイルタイプを使う時の方が気を付けている人が多くいます。
逆にミルクタイプを使う時は、お肌に優しいからとゴシゴシ洗いをしている人も多く、ついついうっかり使用をしてしまっているのですね。
そうすると、オイルタイプを賢い方法で使用する方がお肌への負担が少なくなるということです。
どのタイプのクレンジングにもメリットとデメリットがあります。
メリットを最大限に活かし、デメリットを極力少なくするような賢い使用方法が、美肌への近道なのです。
そのためには、使っているクレンジングのことをよく理解するというのが一番大切なポイントですね。
そもそもミルククレンジングってどんなクレンジング
では、ミルククレンジングについてもう少し詳しく見ていきましょう。
クレンジングには様々なタイプがあります。
オイルやリキッド、ジェル、クリーム、ミルクなどです。
この中でも一番お肌に優しいクレンジングがミルクタイプのものなのです。
では、なぜミルククレンジングが一番お肌に優しいのでしょうか?
クレンジングは、油分、水分、界面活性剤の3つから成り立っています。
各々の配合量でクレンジングのタイプが分かれてくるのですよ。
一番油分や界面活性剤が多くて、水分が少ないのはオイルクレンジング。
そして、水分や界面活性剤が多く含まれていて、油分が少ないのがリキッドクレンジング。
ミルククレンジングはというと、油分と水分がバランスよく配合されていて、界面活性剤があまり使われていないというのが特徴です。
お肌に負担をかけるのは、油分と界面活性剤ですよね。
なぜなら、この2つは洗浄力が高い分、お肌に必要な油分も取ってしまうからです。
オイルクレンジングがお肌に一番負担がかかると言われているのはこの理由からです。
逆に、この2つが一番入っていないのがミルククレンジングなのです。
だから、お肌に一番優しいのです。
敏感肌の人にも適したお肌への負担を一番抑えたタイプであると言えるでしょう。
ミルククレンジングの賢い使用法
では、うっかり使用を防ぐために、ミルククレンジングの賢い使用法についてご説明しましょう。
お顔にのせる前に、まずは乾いた手にミルクを取り、手の平で温めて下さい。
なぜ温めるのかと言うと、ミルククレンジングの成分の仕組みに理由があります。
手の平に出したミルクは、「油が水に包まれている状態」になっています。
これを温めることにより、水が蒸発して「油が水を包み込んだ状態」になります。
このように水と油が変化することを「転相(てんそう)」と言います。
外側に油分があることでメイクとの馴染みが良くなるのです。
もちろん、顔にのせて馴染ませていれば、自然に転相するように作られてはいますが、お顔の上でそれをすると時間がかかり、お肌を摩擦することにもなりますよね。
なので、手の平で転相させておくことが賢い使い方なのです。
ミルクが人肌に温まったら、Tゾーンからお顔全体に馴染ませます。
額や小鼻などは皮脂が多いので汚れが定着しやすい部分です。
まずは、汚れの多いところからミルクをのせる!というのがポイントです。
ゴシゴシ擦ることはせず、お顔の内側から外側に向かって、クルクルと円を描くように馴染ませてくださいね。
目元は皮膚が一番薄いので、とにかく優しいタッチで馴染ませます。
目元を最後に馴染ませるので、ミルクが少なくなっている場合は、必ずミルクを足すようにしてくださいね。
少ない量ですると摩擦の原因になってしまいます。
また、濃いアイメイクなどをしている時は、クレンジングする前に専用リムーバーなどで先に落としておいてくださいね。
約32℃のぬるま湯で丁寧に洗い流して下さい。
これは、先ほどの手の平で温めた時の「油に水が包まれた状態」を、また「水に油が包まれた状態」に戻すことをするためです。
これを「再乳化」と言います。ぬるま湯を丁寧に馴染ませることで、「再乳化」することができるのです。
この「再乳化」によって、お肌のクレンジング剤や汚れなどを、すっきりと洗い流すことができます。
以上、少し科学的に説明したところもありますが、ミルククレンジングの仕組みを理解することで、より一層賢い使い方ができますよね。
ミルククレンジングの後のおすすめスキンケア
ミルククレンジングで優しく汚れを落とした後は、その後のお手入れも肝心ですよ。
ダブル洗顔不要のものを選ぶ
クレンジング剤にミルクタイプを選ぶということは、敏感肌や乾燥肌の人ということですよね。
なので、クレンジングの後でもう一度洗顔をするという「ダブル洗顔」は、お肌への摩擦による負担が二度かかるのでおススメできません。
ダブル洗顔不要のものを選ぶようにしてくださいね。
保湿をしっかりと
ミルククレンジングの特徴として、クレンジング後しっとり感を得やすいということがあります。
だからと言って、クレンジング後に何もしない!という人も多くいますが、これはNGです。
クレンジング後に、すぐにしっかりと保湿できるかが大切なポイントですよ。
クレンジング後は、お肌の温度が多少上がっています。
そのためにお肌本来が持っている水分が蒸発しやすい状態になり、お肌表面の乾燥が一気に進みます。
保湿は、20分以内にたっぷりと行ってください。
化粧水でお顔を包み込むように馴染ませて、乳液やクリームで水分が蒸発しないように蓋をしてあげてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ミルククレンジングはお肌には優しいけれども、メイク落としの力が弱いという欠点もあります。
確かに、メイクを落とす力は、オイルクレンジングに勝るものはないと思います。
ただ、お肌のケアを考えるとオイルタイプを毎日使い続けるのは結構勇気がいりますよね。
なので、ミルククレンジングの特徴や仕組みをよく理解し、オイルタイプとの併用というのも良いのではないでしょうか。
お肌の状態は毎日変わりますし、メイクの仕方も違うと思います。
なのに、クレンジング剤はひとつのタイプだけというのも少しおかしいですよね。
ミルククレンジングとオイルクレンジングを賢く使い分けることで、美肌に近づくことは間違いないですよ。